近年かなりの注目を集めているジン。ジンはヨーロッパのお酒というイメージがあるかもしれませんね。
しかし、ジンは日本でもさまざまな種類が造られているんです。
「日本産のジンってどんな種類があるの?」
「日本のジンってどんな味?おすすめは?」
「どれを選んでいいかわからない。選び方は?」
という方も多いのではないでしょうか。
ここでは日本の地方産ジンの選び方とおすすめをご紹介します。
日本産ジンの歴史もマメ知識として、おすすめのジンの選び方の手がかりになるはずですよ。
日本のジンの歴史
画像:立命館大学アート・リサーチセンター提供(Z0172-808)
日本で初めてジンが造られたのは、1812年だとされています。
1812年というと、日本は江戸時代です。もちろん鎖国をしていたので、ジンの造り方を学びに留学したわけではありません。
当時ヨーロッパではフランス革命が起こり、長崎の出島に来ていたオランダ人は本国を失いました。彼らは本国から送られてくるお酒を飲んでいたわけですが、補給が絶たれてしまいます。
そこで立ち上がったのが、長崎奉行所の役人であった「茂伝之進」。オランダ人に協力してもらいながら、見よう見まねでジンやブランデー、ビールなどを造ったのが始まりなのだそう。
しかし、苦労して造ったジンは「ネズ(ジュニパー)の香りが強くあまり良いできではなかった」とオランダ商館長の「日本回想録」には記されているそうですよ。
日本のジンはこの時代から試行錯誤しながら造られているんですね。
昭和以降はサントリーが牽引
日本の人々にジンというお酒が認知され、本格的に広がったのは昭和以降。これを牽引したのは、サントリーです。
明治創業のサントリーは、洋酒文化を日本に広げようとしていました。しかし、輸入の洋酒は高級品。とても庶民の手に届くようなものではありません。
洋酒をもっと日本人の身近なものにしようと、サントリーは国内で洋酒の製造を始めます。このなかで、日本産のジンも生まれました。
サントリーの造るジンはクリアな味わいが魅力のドライ・ジン。キリっとした味わいと、カクテルベースにもなるサントリーのドライ・ジンは、洋酒業界を独占するほどになりました。
現在ではサントリーの造った洋酒が海外にも輸出され、大ヒットしているのだそうですよ。なんでも日本ならではのボタニカルを使用することで、他国にはない味わいなのだとか。日本食ブームとともに大人気なのだそうです。
平成後半からクラフトジンが生まれる
近年になってよく「クラフト・ジン」という言葉を耳にするようになりました。このクラフト・ジンブームは、2000年代になってイギリスのクラフト・ジンメーカーが爆発的に増えたことから始まります。
また、ウイスキー人気が高まり需要が増えるにつれ、ウイスキーの原酒が世界的に不足したことも追い風になったのだそう。日本国内でも注目が集まり、平成後半からさまざまな方面のメーカーがクラフト・ジンの世界に参入しています。
ここでは、日本国内でクラフト・ジンに参入したメーカーを主に3つのタイプに分けてご紹介します。日本のクラフト・ジンの選び方のヒントになるかもしれませんよ。
日本酒・焼酎の蔵元がジン市場に参入
まずはじめに日本国内でクラフト・ジンに参入し市場を大きくしたのは、日本酒・焼酎の蔵元です。
いくつか名前を挙げると
・日本酒「南部美人」から「南部美人 クラフトジン」
・焼酎「鍛高譚」から「鍛高譚ジン」
・日本酒・焼酎の酒蔵「小鼓」から「小鼓 モンテオエステ ジン」
・日本酒・梅酒の酒蔵「中野BC」から「KOZUE」
日本酒や焼酎のブランドとして、一度は見聞きしたことがある名前かもしれませんね。
日本酒・焼酎を長年に渡って造ってきた蔵元が、ジンを造る。かなりの挑戦であったのは想像がつきます。しかし、日本酒造りや焼酎造りのノウハウやアイデアが新たなクラフト・ジン開発に一役買っていることは間違いなさそうです。
他業種からの参入
クラフト・ジン業界には、新しくクラフト・ジンの製造を始めたところもあれば、日本酒や焼酎以外の他業種からの参入もあります。
日本初のクラフト・ジン専門蒸留所として「京都蒸留所」、岐阜県郡上市でたった1人でジン造りをしている「辰巳蒸留所」は有名です。
また、他業種からの参入としては、もやしやカット野菜で有名な「サラダコスモ社」、ビール業界から「新潟麦酒」などがあります。薬用酒や健康食品メーカーからの参入もあるんですよ。
ジンの専門蒸留所や1人でジンを造っている蒸留所なんて、クラフト(職人・工芸)の意味そのものですよね。野菜を取り扱っているメーカーや、薬用酒のメーカーの造るクラフト・ジンはかなり身体に良さそうなイメージです。
コラボジンも登場
日本のクラフト・ジンには、さまざまな「モノ・こと」とコラボして生まれたものもあります。
キャンプにピッタリなジン「キャンプGin」は、愛媛のアウトドアショップ(アーベントイアー)と酒蔵(近藤酒造)がタッグを組んで開発されました。
また、酒蔵(戸塚酒造)とビール(ヤッホーブルーイング)の蒸留所がコラボした「未来ヅクリ2021」は、余剰した飲食店用のビールを酒蔵で蒸留することで造られています。
日本最古のハーブ園(開聞山麓香料園)と芋焼酎の蔵元(大山甚七商店)のコラボで誕生した「Perfume Gin – パフューム ジン –」も注目を集めています。
型にはまりすぎず自由な発想のもとに開発できるのがクラフト・ジンの良いところなのかもしれませんね。
日本全国のおすすめジンの選び方
日本各地で造られているクラフト・ジン。
ここからはおすすめなクラフト・ジンを北海道・東北・関東・中部・近畿・四国・九州・沖縄に分けてご紹介していきます。お気に入りのジンの選び方の参考にお役立てください。
北海道自由ウヰスキー ジン 9148(北海道)
¥5,092
(2022年11月22日での価格)
生産地 | 北海道 | 甘辛度 | 辛口 |
タイプ | ジン | 味わい | やや芳醇 |
原料 | ジュニパーベリー・コリアンダー・日高昆布・干し椎茸 | 香り | やや華やか |
おすすめの飲み方 | マティーニ、ジントニック | 相性のいい料理 | 筑前煮、おでん |
「9148」は北海道・紅櫻蒸留所で造られているクラフト・ジンです。
原料の特色としては北海道産の日高昆布・切り干し大根・干し椎茸が使われています。うまみ成分が豊富な原料を使っているからか、奥深く複雑な風味が味わえますよ。
北海道ならではの地産物とジンの定番であるジュニパーベリーやコリアンダーを使い、いろいろあるジンの中で差別化を進めたお酒といえるでしょう。
合同酒精 鍛高譚ジン (北海道)
¥3,360
(2022年11月22日での価格)
生産地 | 岩手県 | 甘辛度 | やや辛口 |
タイプ | ジン | 味わい | やや芳醇 |
原料 | コリアンダーシード・ジュニパーベリー・リコリスルート・アンジェリカルート・オレンジピール・白糠町産の赤しそ | 香り | やや華やか |
おすすめの飲み方 | ロック、ソーダ割り | 相性のいい料理 | 海鮮サラダ、天ぷら |
鍛高譚というと、しそ焼酎のイメージがあるかもしれませんね。この「合同酒精 鍛高譚ジン」も、しそ風味がするジンなんです。
焼酎と同じく、地元北海道の白糠町産の赤しそを使いさわやかな味わいに仕上げました。アルコール度数は37%と一般的なジンよりはやや低め。
炭酸やトニックウォーターで割ると、ジン初心者も香りを楽しみながらいただけます。しその風味は、日本の食事にぴったりです。煮物から揚げ物など幅広く料理と組み合わせてもらえると嬉しいです。
南部美人クラフトジン(東北・岩手県)
¥11,000
(2022年7月13日の価格)
生産地 | 岩手県 | 甘辛度 | やや辛口 |
タイプ | ジン | 味わい | やや芳醇 |
原料 | ジュニパーベリー・漆等 | 香り | やや華やか |
おすすめの飲み方 | マティーニ、ギムレット | 相性のいい料理 | 白身魚のカルパッチョ、アンチョビのピザ |
「南部美人クラフトジン」は、岩手県・南部美人の蔵元が造るクラフト・ジン。蔵元では「南部美人の新たな挑戦」と表現しています。南部美人がはじめて造るジンとして初回限定商品で2021本の製造です。度数が60度、容量は200mlのプレミアジンです。
蔵元にとってジンの生産そのものが挑戦かもしれませんが、さらに日本初の試みが隠されています。それはボタニカルに漆を使うこと。日本一の生産量を誇る二戸の「浄法寺漆」が使われているんですよ。漆の木を炙ることで、ウッディでスモーキーな香りを加えました。
ジュニパーのさわやかでスパイシーな香りに、炙った漆の香ばしい香りがたちます。余韻を長く楽しめるのもポイントですよ。香りを存分に味わうには、キンキンに冷やしたストレート、ロック、水割りがよさそう。リラックスタイムにもピッタリです。
ニッカ カフェジン(東北・宮城県)
¥4,525
(2022年11月22日での価格)
生産地 | 宮城県 | 甘辛度 | やや辛口 |
タイプ | ジン | 味わい | やや芳醇 |
原料 | ジュニパーベリー・山椒・りんご・柚子 | 香り | やや華やか |
おすすめの飲み方 | ジントニック、ギムレット | 相性のいい料理 | うなぎかば焼き、焼き鳥 |
「カフェジン」はニッカが造るクラフト・ジン。宮城県の宮城峡蒸留所で製造されています。
なぜカフェなのかというと、「カフェ式連続蒸留器」で造ったカフェ蒸留液を使っているから。実はカフェ式連続蒸留器を持っているのは、ニッカだけなんです。
カフェ蒸留をすると、原料由来の甘味やコクが残ります。そこに11種類のボタニカルが加わることで、深い味わいと豊かな香りを造り出しました。
ボタニカルにはジュニパーベリーをはじめ、ゆず・甘夏・かぼすなどの和の柑橘、国産の山椒やりんごが使用されています。
柑橘のさわやかな香りと胡椒のスパイシーさが魅力です。ライムやりんごジュースで割るのもおすすめです。
プレミアムクラフト 和GIN (関東・茨城県)
¥3,850
(2022年11月22日での価格)
生産地 | 茨城県 | 甘辛度 | やや辛口 |
タイプ | ジン | 味わい | やや淡麗 |
原料 | ジュニパーベリー、レモン、オレンジなど7種類 | 香り | やや穏やか |
おすすめの飲み方 | ジンライム、フレンチ75 | 相性のいい料理 | 麻婆豆腐、唐揚げ |
「プレミアムクラフト 和GIN」は茨城県・明利酒類が造るクラフト・ジンです。
和ジンの特長は、なんといっても「10年寝かせた日本酒蒸留焼酎」を使っていること。日本酒を蒸留し10年寝かせた焼酎をベースに、ジュニパーやレモンピールといったジンのスタンダードなボタニカルを合わせています。
そもそもジンは洋酒ですよね。これを日本酒のベースで造るという発想は世界初なのだそう。日本酒由来の甘さが和ジンにしかない味わいを造っています。
また、「減圧蒸留」をして雑味を取り除くことで、穏やかな香りとクリアな味わいになります。柑橘が香る、上品な1本です。
和ジンは、日本酒生まれのジンといったイメージでしょうか。シンプルにトニックウォーターで割るのがおすすめです。
養命酒製造 香の森(中部・長野県)
¥4,584
(2022年11月22日での価格)
生産地 | 長野県 | 甘辛度 | やや辛口 |
タイプ | ジン | 味わい | やや淡麗 |
原料 | ジュニパーベリー、クロモジの細枝、ローズマリー、松の葉、シナモン等18種類 | 香り | やや華やか |
おすすめの飲み方 | ジンライム、ギムレット | 相性のいい料理 | 野菜の天ぷら、カルパッチョ |
「香の森 (かのもり)」は長野県・駒ケ根市にある養命酒製造が造るクラフト・ジン。
香の森には、長年薬用酒と向き合ってきたからこそのボタニカルへの知識と技術が結集しています。軸となるのはクロモジの香り。深い森の静けさを感じさせます。
この香りを出すために、クロモジの細枝とその他のボタニカルを分けて蒸留しブレンドする方法で造られます。仕込みに使われる水も、中央アルプスで磨かれた天然水なのだそうです。
飲み方はロックがおすすめです。底に膨らみがあり口が少しすぼまった形のグラスを使うと、香りの変化をより味わえます。
アルコール度数が下がると、香り成分が変化しお酒の色も白くなっていくのだそうです。見た目も楽しめそうですね。
季の美 (きのび) 京都ドライジン(近畿・京都府)
¥4,276
(2022年11月22日での価格)
生産地 | 京都府 | 甘辛度 | やや辛口 |
タイプ | ドライ・ジン | 味わい | やや淡麗 |
原料 | ジュニパーベリー、柚子、レモン、緑茶、生姜、赤しそ、笹の葉など | 香り | やや華やか |
おすすめの飲み方 | ジントニック、ジンフィズ | 相性のいい料理 | あさりの酒蒸し、湯豆腐 |
ジュニパーベリーが効いたドライ・ジンと、「和」を融合させた他にはない味わいが楽しめますよ。ボタニカルにゆず・玉露・赤しそなど日本らしい香りを取り入れています。
11種類のボタニカルは
・ベース(ジュニパーなど)
・シトラス(柑橘)
・ティー(玉露)
・スパイス(生姜)
・フルーティー&フローラル(赤しそ・笹の葉)
・ハーバル(山椒の実・木の芽)
と特性に応じて分けて、別に蒸留しています。さらに、やわらかな伏見の伏流水を使い熟成させることで味を落ち着かせています。
ドライ・ジンのクリアでキリっとした中に、京都の優美な雰囲気が漂います。食事との相性もよく、和食・洋食とジャンルを問わず楽しめます。
西山酒造場 小鼓 モンテオエステ ジン(近畿・兵庫県)
¥6,000
(2022年11月22日での価格)
生産地 | 兵庫県 | 甘辛度 | やや辛口 |
タイプ | ドライ・ジン | 味わい | やや淡麗 |
原料 | ジュニパーベリー、ブルーベリー、レモン果汁、コリアンダーシード、酒粕 | 香り | やや穏やか |
おすすめの飲み方 | ロック、ジントニック | 相性のいい料理 | シューマイ、チンゲン菜炒め |
「小鼓 モンテオエステ ジン」は兵庫県・西山酒造場が造るクラフト・ジン。日本酒をはじめ、焼酎・ホワイトブランデーなどを製造してきた酒蔵のこだわりの1本なんです。
米焼酎をベースに、ボタニカルには丹波産のブルーベリー・黒豆茶・有機なた豆茶が使われています。
西山酒造場といえば、日本酒「小鼓」や栗焼酎・黒豆焼酎を製造してきた蔵元です。原料の配合や製造までこだわったモンテオエステ ジンには、職人の技術がいかんなく発揮されています。
やさしい甘さとまろやかな味わいは、ジン初心者にもおすすめですよ。トニックウォーターで割ったジントニックは格別です。
KOZUE-槙(近畿・和歌山県)
¥2,970
(2022年11月22日での価格)
生産地 | 和歌山県 | 甘辛度 | やや辛口 |
タイプ | ジン | 味わい | やや淡麗 |
原料 | ジュニパーベリー、コウヤマキの葉、温州ミカン、レモンなど | 香り | やや穏やか |
おすすめの飲み方 | ソーダ割り、ジントニック | 相性のいい料理 | ペペロンチーノ、かき揚げ |
「KOZUE-槙」は和歌山県・中野BCが造るクラフト・ジンです。
ボタニカルにはコウヤマキ(高野槙)が使われています。針葉樹であるコウヤマキは、エッセンシャルオイルにも使われるほど香り豊かな木です。
酒蔵中野BCはクラフト・ジンを研究する中で、コウヤマキの香りがジュニパーの香り成分と似ていることを発見したことから開発されました。
和歌山県産の温州みかんの皮・レモンの皮・山椒もプラスされることで、ウッディな香りの中に柑橘のさわやかさ、スパイスのピリッとした風味が漂います。
コウヤマキを使ったジンは世界初の試みとして、世界中から注目を集めているんですよ。香りを最大限に味わうには、定番のジントニックがおすすめです。グレープフルーツジュースで割ってもおいしくいただけます。
マツイ 白兎 HAKUTO ジン(中国・鳥取県)
¥2,330
(2022年11月22日での価格)
生産地 | 鳥取県 | 甘辛度 | やや辛口 |
タイプ | ジン | 味わい | やや淡麗 |
原料 | ジュニパーベリー、コリアンダーシード、オレンジピール、ゆずピール、和山椒、玉露、サクラ等 | 香り | やや穏やか |
おすすめの飲み方 | ジンフィズ、ネグローニ | 相性のいい料理 | 鶏の水炊き、茶わん蒸し |
「白兎(HAKUTO)」は鳥取県・松井酒造の倉吉蒸留所が造るクラフト・ジンです。
ボタニカルには、ジンには珍しい梨が使われています。
梨は鳥取県の名産品で、香りの中心になっているんですよ。さわやかな柑橘の中に梨の甘さが溶けあい、スパイスがアクセントとして加わった逸品です。
お酒に自信がある方はストレートで、初心者はトニックウォーターやジュースなどで割ったカクテルにするのがおすすめです。
「白兎」は鳥取県にゆかりの縁結びの神話「因幡の白兎」から名付けたのだそう。これには、人(お酒の飲み手)と人(お酒の造り手)をつなぐという意味が込められてます。
三宅本店 瀬戸内 クラフトジン 檸檬(中国・広島県)
¥2,987
(2022年11月22日での価格)
生産地 | 広島県 | 甘辛度 | やや辛口 |
タイプ | ジン | 味わい | やや淡麗 |
原料 | ジュニパーベリー、レモン、緑茶 | 香り | やや穏やか |
おすすめの飲み方 | ジンバック、ブルームーン | 相性のいい料理 | 酢豚、エビチリ |
「クラフトジン 瀬戸内 檸檬」は、広島県・三宅本店からのクラフト・ジン。
魅力はなんといっても、圧倒的なレモンの風味です。それもそのはず、製造元では「レモンの美味しさがしっかり感じられる味わい」をコンセプトにしました。
レモンのフレッシュ感、果汁感は他とは比べられません。レモンを引き立てるため、緑茶もプラスしています。
さわやかな香りと酸味、レモンピールの苦みは夏場にピッタリ。ロックでいただくのもいいですが、キンキンに冷やしたグラスに氷をたくさん入れて炭酸で割ったソーダはおすすめです。
日新酒類 AWA GIN アワ ジン クラフトジン(四国・徳島県)
¥5,280
(2022年11月22日での価格)
生産地 | 徳島県 | 甘辛度 | やや辛口 |
タイプ | ジン | 味わい | やや淡麗 |
原料 | ジュニパーベリー、ゆず、山椒、阿波晩茶、すだち | 香り | やや穏やか |
おすすめの飲み方 | ジンライム、フレンチ75 | 相性のいい料理 | お寿司、おでん |
「AWA GIN」は徳島県・日新酒類のクラフト・ジンです。
徳島県産山田錦の特級米からもろみをつくり、単式蒸留器と連続式蒸留器で丁寧に蒸留することで風味豊かなベーススピリッツを造ります。
風味豊かなベースに柑橘のさわやかで清々しい香りが、奥行きの深い複雑なクラフト・ジンに仕上げています。
香りをたっぷり味わうには、炭酸割りがおすすめです。ロックや水割りにしたとき白く濁るのは、柑橘の香り成分がたくさん含まれている証拠です。
夕凪GIN(JAPANESE CRAFT GIN)(四国・香川県)
¥3,850
(2022年11月22日での価格)
生産地 | 香川県 | 甘辛度 | やや辛口 |
タイプ | ジン | 味わい | やや淡麗 |
原料 | ジュニパーベリー、柚子、オリーブ、山椒、生姜、文旦、コリアンダーシード、レモン | 香り | やや穏やか |
おすすめの飲み方 | マティーニ、ギムレット | 相性のいい料理 | 豚の生姜焼き、麻婆なす |
「夕凪GIN」は香川県・西野金陵が造るクラフト・ジン。西野金陵といえば、創業から230年の老舗酒蔵です。
地元の酒米を使用した米焼酎をベーススピリッツに、瀬戸内産のオリーブ・山椒・生姜・ゆずなど10種類のボタニカルを使用しています。柑橘の文旦なども入っています。
「凪のような穏やかな気持ちで、心地よく酔いしれてほしい」という思いが込められているそうです。そのため、香りもやさしく穏やか。夕凪から夜の静謐(せいひつ)へと時がゆっくり流れていくイメージがします。
穏やかな気持ちになりたいときや、ゆっくり味わうのにおすすめなジンといってもいいかもしれませんね。大人の贅沢なひとときにぴったりなお酒です。
光武酒造場 赤鳥居オリジナル(九州・佐賀県)
¥1,980
(2022年11月22日での価格)
生産地 | 佐賀県 | 甘辛度 | やや辛口 |
タイプ | ジン | 味わい | やや淡麗 |
原料 | ジュニパーベリー等47種類のボタリカル | 香り | やや穏やか |
おすすめの飲み方 | ジントニック、ギムレット | 相性のいい料理 | ロールキャベツ、ポテトサラダ |
「赤鳥居」は、佐賀県・光武酒造場が造るクラフト・ジンです。
赤鳥居には「赤鳥居オリジナル」のほかに、黒いボトルの「赤鳥居プレミアム」があります。赤鳥居プレミアムにはオリジナルのボタニカルに加え、わさび・のり・牡蠣といった11種類の原料を使用。「神秘的な日本らしい味わい」を表現しています。
さわやかな柑橘の中にほのかに杉の香りを感じる、複雑な味わいが魅力です。森林浴をしているような気持ちになりそうですね。
リキュールとの相性もよく、カクテルにしていただくのもおすすめです。もちろん、シンプルにジントニックにするのもいいですね。
重家酒造 オモヤ ジン OMOYA GIN(九州・長崎県)
¥4,170
(2022年11月22日での価格)
生産地 | 長崎県 | 甘辛度 | やや辛口 |
タイプ | ジン | 味わい | やや淡麗 |
原料 | ジュニパーベリー、ゆず | 香り | やや華やか |
おすすめの飲み方 | ジンフィズ、ロック | 相性のいい料理 | ペペロンチーノ、カルパッチョ |
「OMOYA GIN」は長崎県・壱岐島の焼酎蔵、重家酒造が造るクラフト・ジン。壱岐島は麦焼酎発祥の地と言われています。重家といえば麦焼酎「ちんぐ」が有名です。
OMMOYA GINは壱岐焼酎をベースに、ジュニパーベリー・壱岐島産のゆずを中心としたボタニカルを漬け込み蒸留しています。大学の研究室と70種類以上の試作をくり返し、独自の配合を開発しました。
こだわり抜いた味わいは、ゆずがしっかりと香る絶妙な仕上がりになっています。強炭酸水やトニックウォーターで割ったシンプルな飲み方がおすすめです。
辛口のジンジャーエールと合わせてもおいしくいただけますよ。ゆずの清々しい香りが、気分をリフレッシュさせてくれます。
小正醸造 KOMASAGIN 桜島小みかん(九州・鹿児島県)
¥3,304
(2022年11月22日での価格)
生産地 | 鹿児島県 | 甘辛度 | やや辛口 |
タイプ | ジン | 味わい | やや芳醇 |
原料 | ジュニパーベリー、桜島小みかん、コリアンダー | 香り | やや華やか |
おすすめの飲み方 | ソーダ割、マティーニ | 相性のいい料理 | チキンソテー、クリームコロッケ |
「KOMASA GIN」は鹿児島県・小正醸造が造るクラフト・ジン。小正醸造は焼酎で有名な蔵元です。
KOMASA GINには、桜島小みかん・ほうじ茶・苺の3種類があります。どれもベースには米焼酎が使われています。こちらの商品は桜島小みかんになります。
メインボタニカルは、もちろん鹿児島県産の桜島小みかん・ほうじ茶・苺です。
それぞれの持ち味を最大限に引き出すため、ジュニパーや他のボタニカルの種類・配合にこだわってるんですね。
みかんからはやさしくさわやかな香りを、ほうじ茶からは炒った茶葉の香ばしい香りを、苺からは甘くみずみずしい香りを感じます。
ロックも良いですが、炭酸で割ると香りをより楽しめます。3種類の中から気分に合わせてチョイスするのも楽しそうです。
ORI-GiN1848(沖縄県)
¥4,606
(2022年11月22日での価格)
生産地 | 沖縄県 | 甘辛度 | やや辛口 |
タイプ | ジン | 味わい | やや淡麗 |
原料 | ジュニパーベリー、ピーチパイン等 | 香り | やや穏やか |
おすすめの飲み方 | シークワーサー割り、ロック | 相性のいい料理 | とんかつ、酢豚 |
「ORI-GiN 1848」は、沖縄県・瑞穂酒造が造るクラフト・ジン。瑞穂酒造は、首里最古の泡盛の蔵元です。蔵元の170周年記念として、ジンを手掛けることにしました。
ORI-GiN 1848の最大の魅力は、溢れるトロピカル感です。それもそのはず、キーボタニカルには西表島のピーチパインを使用しています。
ピーチパインは桃の香りがするパイナップル。希少価値が高く高級フルーツとしても有名です。
ピーチパインのやさしい甘みの中にもジュニパーベリーをしっかり味わえます。フルーティーな香りとボタニカルが調和した複雑な香りもリッチな気分にさせてくれます。
ストレート・ロック・水割りはもちろん、炭酸&シークワーサーで割るとより沖縄を感じられそうです。
まとめ
日本にはそれぞれ地域の特産物や、気候・風土を活かしたたくさんのクラフト・ジンがあります。気になったものを集めてその時々に合わせて選ぶのも楽しそうです。
ちなみに、世のなかには「ジンが生まれなければチューハイは生まれなかったかも」と表現する人もいます。というのも、蒸留には「単式蒸留」と「連続式蒸留」があり、連続式蒸留の技術ができたことでドライ・ジンは生まれました。
焼酎は単式蒸留で造られるものを「焼酎乙類」、連続式蒸留で造られるものを「焼酎甲類」と分けています。この、焼酎甲類で造られるのがチューハイやサワーです。
そのため「ジンが生まれなければチューハイは生まれなかった」となるのだそう。しかし、現代の日本にクラフト・ジンがあるのは、伝統的な日本酒や焼酎の技術があったからこそです。まるで逆の発想ですね。
日本酒や焼酎と同じように、Made in Japanのジンを楽しみましょう。各地の個性的な味わいは、旅行気分にもさせてくれそうです。