あの『ハリーポッター・スリー』を手がけた映画監督マイケル・セレシン氏が1992年に設立したエステイト。世界で最高峰のソーヴィニヨン・ブランの産地として名高いマールボロ地区に位置します。設立当初、その一帯は家畜農家が点在するだけで、ブドウ栽培とは無縁の放牧地帯でした。しかし、この地はニュージーランドでも最も日照量が多く、長く並列する山脈によって守られ、大自然の恩恵をいかんなく受けることのできる、ワイン造りにとって最高の環境だったのです。
ワイナリーでは、創立当初から一貫して「ハンドクラフト=手作り」にこだわり、植物を「本来あるべき健康な土壌環境」におくことが非常に重要である、という考えのもと、大地が地球のリズムと地球環境に作用し合い、生物の滞在的な力を引き出すことのできる「ビオディナミ農法」を実践するようになりました(2002年には「Bio-Grow」認証取得)。その結果、『大地の自然な作用である栄養分やミネラルの供給を妨げられることなくブドウの木は生育し、その健康状態の改善だけではなく、ワインのストラクチャーや凝縮したフレーバーなどにも目を見張る成果が現れるようになった』といいます。
世界的に高い評価を受けるようになった現在でも、他人の評価に翻弄されることなく、「テロワールを素直に表現した真っ直ぐなワイン」を目指す彼らの姿勢に変わりはありません。
多くの商業的な生産者はブドウのDisease(病気)と戦い、また畑にDisease(病気)が訪れないようにケアを行いますが、これは畑の状態を“Dis - Ease”させているだけだとセレシンは考えます。 “Dis - Ease”
とは、否定語の“Dis”と「容易」を意味する“Ease”からなる言葉で、容易な事を逆に難しくしてしまっている。つまり大地のアンバランスさを表すとセレシンは考えます。 セレシンの哲学は農法を難しく困難なものにするのではなくまず調和を考え、全て病気を排除させるのではなく、自分たちの畑の土や木々がそれぞれ調和をとりながら共存しているかに重きを置きます。
原住民マオリ族の言葉で 「子孫」を意味するMOMO。ちょうどセレシン・エステイトの子供のような存在がモモシリーズ。マールボロで最初に有機ワインを生み出したセレシン・エステイトが「もっと手軽な価格で」との声に応える形で誕生させた新シリーズです。
≪自然派ワイン“モモ”に使用されるブドウ≫
■自社ブドウ■
有機栽培(BIO-Grow認定)、ビオディナミ
■自然派小規模契約農家の買いブドウ■
セレシンのテロワールに似通った環境を持つ畑から厳選ブドウを仕入れます。畑ではサステーナブル、有機、ビオディナミの何れかが実践されています。
(土壌:シルト質土壌、小石の多い沖積土壌)