「ブランデーを飲み始めたけれど、どんな飲み方をすればいいのか分からない」
こう考えているあなた。ブランデーはストレートで楽しむものと思って他の飲み方を試していないということはありませんか。
ブランデーは何世紀も前から楽しまれている歴史あるお酒ですので、そう思われるのもわかります。しかし、それではブランデーの最大限のポテンシャルを引き出せていません。
本稿ではブランデーの飲み方を数種類紹介し、特徴や作り方と共に解説していきます最後まで読んでいただくことで、ブランデーについての知識はもちろん自分が好きな飲み方を見つけることができ、よりブランデーを美味しく楽しむことができるようになります。
おすすめのブランデーの飲み方
基本はストレート
氷も入れずブランデーをそのまま飲むストレートは、ブランデー本来の味わいや風味を直接楽しむことができます。
アルコール度数が元々高いため、アルコール度数の高いお酒が得意ではないという方はストレートで飲むのではなく、別の飲み方をしたほうがよいでしょう。
作り方 | 1.グラスに直接そそぎます。 |
説明 |
丸みのあるグラスを使うと、ブランデーの芳醇な香りが立ちやすくなります。 口に入れた時のまろやかなさをゆっくりと楽しむために、あまり多くは口にいれず一杯を30分かけて飲むくらいのスピードで楽しむ方がいいでしょう。 |
水割り
ブランデーをそのまま飲むストレートが苦手な方にオススメの飲み方です。
ストレートよりも水割りの方が、よりブランデーの香りを楽しめるというのも水割りの特徴となっています。
作り方 |
1.グラスに氷を入れる |
説明 |
ブランデーは冷たい水と相性が悪いため、水割りを作る際は常温の水を使うようにします。 ブランデーと水を1:1で割るものを「トワイスアップ」といい水割りの主流となっていますが、自分の好きな割合でブランデーを楽しむことができるのも特徴となっています。 |
ソーダ割り
ブランデーソーダ割りの歴史は意外と深く、かつてヨーロッパの貴族や王族の間で楽しまれていたそうです。
現在ではブランデーソーダ割りのことを「フレンチハイボール」とよんでおり、アルマニャック、カルヴァドスと並び、3大ブランデーのひとつでもあるコニャックで作るのが主流となっています。
作り方 | 1.グラスに氷をたくさん入れる 2.コニャックをグラスに注ぐ 3.冷えた炭酸水をコニャックが入ったグラスに注ぐ |
説明 |
水割りでは常温の水を使用となっていましたが、炭酸水に関しては冷えたものを使った方がブランデーの香りをより楽しむことができます。 ブランデー独特の苦味を感じるようでしたら、レモン汁を数滴加えていただくと飲みやすくなります。 |
オン・ザ・ロック
よくドラマや映画の渋いシーンで、重量感あるグラスに大きめの氷が入っており、お酒が注がれるとカランと音が鳴るシーンがありますよね。
それがまさにオン・ザ・ロックの飲み方なんです。グラスに氷とブランデーだけを入れてゆったりと風味や味わいを楽しみます。
作り方 | 1.グラスに大きめの氷を入れます 2.氷に当たるようにブランデーを注ぎます |
説明 |
ブランデーをオン・ザ・ロックで楽しむ一番の魅力は、時間の経過とともに味わいが変化していくことです。 ブランデーを注いだ直後はほとんどストレートに近い状態となっていますが、時間が経過して氷が溶けていくにつれてブランデーと混ざり合い、アルコール度数が低くなるため飲みやすくなっていきます。 |
ホットブランデー
名前の通り温かいブランデーを楽しむ飲み方です。冬の寒い夜に体を温めるために飲むのもよいですし、なかなか寝付くことのできない時に少しだけ飲むと体も温まり、アルコールの効果も相まって眠りやすくなります。
作り方 | 1.出来ればグラスを温めておく 2.お湯を3ブランデーを1、3:1の割合で注ぐ 3.好みでハチミツを追加する |
説明 |
お酒を楽しむ時に欲しくなるお酒のお供ですが、ホットブランデーにはチョコレートが良く合います。 特にブランデー自体がアルコール度数が高いため、口休めの間隔で用意しておくと、よりブランデーの濃さを楽しむことができます。 |
ブランデーを美味しく飲むためのポイントは?
香りを楽しむ
ブランデーは樽の中で長い年月をかけて熟成する作り方が特長です。その中で琥珀色のお酒となり燻製されたような芳醇な香りを身に纏っています。
ブランデーを飲むのであれば、ブランデーの産地による種類や香りを楽しみ熟成の期間に思いを馳せてみましょう。
時間をかけてゆっくりと飲む
ブランデーはガブガブと飲んでおかわりをするようなお酒ではありません。もちろんそれがダメということではありませんが、ゆっくりと香りや味わいを楽しんで飲むことをおすすめします。
グラスにこだわる(ブランデーグラス)
ブランデーを楽しむ上で大事なのは雰囲気です。自分のお気に入りのグラスを見つけて使用することで、日々の喧騒を忘れゆったりとした良い雰囲気の中でブランデーに没頭することができます。
ブランデーを使ったおすすめのカクテル
ここからはブランデーの美味しさをより広げてくれるカクテルの特徴や作り方をご紹介していきます。
ブランデースプリッツァー
ブランデースプリッツァーは酒造メーカー大手のサントリーが提案する飲み方です。ブランデーに炭酸とオレンジなどのフルーツを入れて楽しみます。
ブランデーが白ブドウを原料として作るものが多いため、フルーツを加えることでよりフルーティで爽やかな味わいに変化するのです。今までメインターゲットではなかった女性も気軽に楽しんでいただける飲み方です
材料 | ・ブランデー ・炭酸水 ・フルーツ(オレンジ、パイナップルなど) |
作り方 | 1.グラスに氷を入れる 2.炭酸水を3ブランデーを1、3:1の割合で注ぎます 3.フルーツを絞ってグラスの中に入れる 4.マドラーで軽く縦に一回だけ混ぜる |
説明 |
これまでストレートで楽しむことが主流とされてきたブランデーに、新しい飲み方が提案されました。 このブランデースプリッツァーはイタリア料理やスペイン料理と相性がよく、食中酒としても大変おすすめです。 |
カフェロワイヤル
カフェロワイヤルはコーヒーの飲み方のひとつとして有名なのですが、カクテルとして紹介されることも多いです。かの有名なフランスの英雄、ナポレオンも愛飲していたと伝えられています。
専用のロワイヤルスプーンを使うのですが、持ち手が長くすくう面が平たいスプーンであれば代用可能です
材料 | ・酸味の少ないコーヒー ・各砂糖 ・ブランデー |
作り方 | 1.コーヒーカップに酸味の少ないコーヒーを注いでおきます 2.ロワイヤルスプーンを熱して、コーヒーカップの上に置く 3.スプーンの上に角砂糖を置いて、ブランデーを角砂糖に注いで染み込ませる 4.ブランデーが染み込んだ角砂糖に着火します。角砂糖が溶け切ったらコーヒーにスプーンごと入れてかき混ぜます |
説明 |
酸味と苦味の少ないコーヒーの方が、カフェロワイヤルに相性がいいと言われています。角砂糖を溶かした後に、レモン果汁やクリームを入れることで違った味わいを楽しむことができます。 ただし、コーヒーとは言ってもアルコール度数が高いブランデーが入っていますので、車やバイクの運転をしてはいけません。 |
オリンピック
パリの有名な高級ホテル「ホテル・リッツ」で誕生したとされています。オレンジリキュールを入れることで適度な甘さと苦味が追加され、ブランデーのコクを深めているのがオリンピックです。
1900年のパリ五輪を記念して作られた由緒あるカクテルとなっています。
材料 | ・ブランデー ・オレンジリキュール ・オレンジジュース |
作り方 | 1.グラスに氷を入れる 2.ブランデー、オレンジリキュール、オレンジジュースをシェイクしてグラスに注ぐ |
説明 | 作り方にはシェイクすると書きましたがシェイカーが無い場合は、マドラーで混ぜるステアという方法でも代用可能です。 |
初心者におすすめする飲み方
ブランデーを飲み始めた頃はブランデーのアルコール度数の強さが苦手というかたも多いです。
そんな方にここからは甘めの味わいや、アルコール度数を抑えた飲み方をご紹介します。
ズーム
ハチミツを使っている珍しいカクテルです。ズームという名称は、はちの「ブーン」という羽根の音を表した擬声語からきていると言われています。
甘いのでブランデー初心者の入門として試してみるのもおすすめです。
材料 | ・ブランデー ・ハチミツ(加糖されていないもの) ・生クリーム |
作り方 | 1.グラスに氷を入れる 2.ブランデー、ハチミツ、生クリームを2:1:1の割合で強めにシェイクする 3.グラスに注ぐ |
説明 |
ハチミツを使っており、混ざりにくいためシェイカーを使って強めにシェイクする必要があります。 ブランデーの芳醇な味わいも楽しみたいので、ハチミツはなるべく加糖されていないものを使用することをおすすめします。 |
ホット・ブランデー・ミルク
「冷えた体を温めたい」「眠る前に体を温めたい」そんなあなたにオススメの飲み方があります。
ホット・ブランデー・ミルクはミルクのまろやかさに、ブランデーの芳醇な香りと味わいがプラスされており、ホッと落ち着きたい時や疲れた体を癒したいという方は是非お試しください。
材料 | ・牛乳 ・ブランデー ・砂糖(お好みで) ・メープルシロップ(お好みで) |
作り方 | 1.牛乳をあたためる 2.お好みで砂糖やメープルシロップを入れる 3.ブランデーを好きな量入れる |
説明 |
ブランデーの香りや味わいを楽しみたいという方は多めにブランデーを入れてもいいですし、体を温めることが目的であれば控えめにするなど、自分の好みに合わせてブランデーの量を調整できます。 さらにメープルシロップを入れることで、甘味もつけることができます。 |
ダーティ・マザー
コーヒーリキュールとブランデーを組み合わせたカクテルをいいます。
ブランデーの芳醇な香りと、カルーアのバニラの香りが合わさってデザートのような甘い味わいになります。
材料 | ・カルーア(コーヒーリキュール) ・ブランデー |
作り方 | 1.グラスに氷を入れる 2.ブランデーとカルーアを2:1の割合でグラスに注ぐ 3.マドラーで軽く混ぜる |
説明 |
甘めの味わいですが、甘ったるくはなくブランデーの深みを感じることができるカクテルです。 ここに生クリームを加えるとダーティ・ホワイト・マザーとなります。 |
まとめ
本稿ではブランデーの飲み方を数種類ご紹介してきました。
ブランデーといえばストレートでちびちびと飲む。というイメージをお持ちかもしれませんが、食中酒やカクテルといった普段ブランデーを飲まない人たちに向けての展開もあります。
今日ご紹介したもの以外にもたくさんの飲み方がありますので、試していただけましたら嬉しいです。本稿がブランデーを楽しむあなたの一助となれば幸いです