お酒とは?アルコール発酵とは?お酒の仕組みを解説

お酒はどうやってできるのでしょうか?アルコール発酵の謎や原理を知れば、お酒に対する興味や教養が深まりまるのでわかりやすく解説しますね。

 

それでは、さっそくお酒はどうしててきるのか調べていきましょう。

 

ヒントは原始的なお酒の誕生です。じつは古代のお酒も現代のお酒も造り方の原理はほとんど同じなんです。

 

そこに気づいてもらえるだけでグンと楽しくなります。

アルコール発酵の原点は醸造酒

お酒には醸造酒、蒸留酒、混成酒と3つの分類があります。いきなり全部を理解してとは言いませんから安心してください。詳しく知りたい方は、お酒の種類を一覧にして醸造酒、蒸留酒、混成酒について説明したページがあるのでご覧ください。

 

じつは、種類の一覧を見ると面白いことが発見できます。蒸留酒は醸造酒を蒸留させたお酒。混成酒は醸造酒や蒸留酒に他の原料等を混ぜて造ったお酒なんだと気づきます。

 

歴史から見ると、醸造酒ができ、混成酒ができ、蒸留酒ができます。お酒の作り方、歴史からも醸造酒がお酒の原型ともいえます。つまり、醸造酒にアルコール発酵の答えが隠されているのです。

お酒の歴史から発酵を考えると

日本の法律では、お酒の定義はアルコール分1%以上の飲み物をいいます。

 

アルコール発酵とは、どういったものなんでしょうか?ここでは、醸造酒の中でも一番歴史のあるワインを取り上げていきましょう。理由は、アルコールが出来上がるまでの製法がシンプルで時間も短いからです。

 

ワインの工程がアルコールのメカニズムを知るには、非常に解りやすいんですね。

 

ワインは紀元前5000年ごろのメソポタミア文明の文献に登場するほど歴史あるアルコール飲料です

 

何か特別な機材や工場を造らなくても、紀元前から造られる理由とは一体何だったのでしょうか。答えはワインの原料がぶどう、果実だったからです。詳しく言えば糖分があるからです。ぶどうの甘い糖分がアルコールに変化するんですね。

 

アルコール発酵とは

アルコールに変えるには酵母という微生物の存在が重要です。

 

アルコール発酵

アルコール発酵とは、ブドウジュースの中で酵母糖分に働きかけてアルコール炭酸ガスに変化させることを言います。

 

ワインでいえば、糖分がどんどんアルコールに変化するのでブドウ本来の甘みが少なくなっていくんですね。

 

だから、最初から糖分が少ないブドウは、アルコールの生成が少なくなります。当然、アルコール度数は低い。反対に糖分が多いブドウはアルコール度数が高くなります。

 

糖分がなければアルコール発酵できないの?

ワイン以外の醸造酒は、どうなると思います?

 

ビールは麦芽が原料で日本酒は米です。いずれも糖分ではなくでんぷん質になります。つまり、でんぷん質から糖分に変えなければなりません。その役割を酵素がするんです。

酵素とは、たんぱく質をもとにした物質を変化させるもので発酵には大きな役割をもっています。

 

一方で酵母とは、生活の一定期間において栄養体が単細胞性を示す真菌類の総称のことになります。この酵母の働きによってアルコール発酵と香りにも関わっていくのです。

 

酵母や酵素、微生物をわかりやすく説明した記事もありますので、一緒にご覧ください。

 

豆知識
紀元前から造られてきたお酒ですが、アルコール発酵のメカニズムを発見したのは、1789年、フランスのラボアジェです。

ラボアジェは糖分(グルコース)がエタノール(アルコールの1種)と二酸化炭素に分解することを示したのです。

ここから先は、アルコール発酵を少し化学的に説明をさせてもらいますので、苦手な方は飛ばしてもらっても大丈です。
理系向き
分解を式で示すと
C6H12O6 → 2C2H5OH + 2CO2 
過程を説明すると酵母には15種類もの酵素が含まれており、嫌気呼吸(酸素不足の状態)の中で、糖分(グルコース)に10種類の酵素が働いてビルビン酸CH3(CO)COOHとなります。
そしてビルビン酸は酵素(カルボキシラーゼ)によって二酸化炭素を放出して、アセトアルデヒドCH3CHOとなります。

まとめ

アルコール発酵とは、糖分+酵母=アルコール炭酸ガス

糖分に酵母が作用してアルコールと炭酸ガスが発生することを理解すると、グンとお酒について詳しくなります。そして、色々なお酒について、原料、糖分、炭酸ガス、アルコール度数などの違いや比較の視点が広がります。

 

お酒の中に含まれるアルコール度数の割合を意識すると、アルコールの量の把握になり、悪酔いなどの予防や健康管理に役立ちます。

 

 

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