ドイツといえばビール!と思っている方、いませんか?
いえいえ、ドイツは美味しいジンの生産地でもあるんです!ドイツのジンは、ドライ・ジンとはまた違った味を楽しめるのでおすすめです。
「え?ドイツのジンってどんな味がするの?」
「ドイツのジンのおすすめは?」
「ドイツのジンはどんな飲み方をすれば楽しめる?」
「ジンの初心者にも楽しめる?」
編集部新人のえびすです。
ジンといえば、イギリスが有名なのは知ってましたが、
ビールで有名なドイツもジンをよく飲んでるなんて初めて知りましたね。
ここではおすすめなドイツのジンと楽しみ方のコツをご紹介します!ぜひ家飲みで試してみてくださいね。
ドイツのジンといえばシュタインヘーガー
シュタインヘーガーは、西ドイツのヴェストファーレン地方のシュタインハーゲンという村で作られています。
発祥は、オランダで生まれたジンの元祖、ジュネヴァがドイツに渡り独自に発展しました。
そのため、通常のドライ・ジンとは違った方法で作られるます。通常のジンは、グレーンスピリッツに乾燥させたジュニパーベリーで香りづけします。
一方、シュタインヘーガーは生のジュニパーベリーそのものからスピリッツを作り、グレーンスピリッツとブレンド、再蒸留する方法で作られているんです。
生のジュニパーベリーを発酵・糖化させたおかげで、甘味があり風味は控えめ。マイルドな味わいが楽しめますよ。
歴史と伝統の名残なのか、可愛らしい陶器のボトルに入っているのも特徴的です。
現在ではEUの「原産地名称保護制度」によって、シュタインハーゲンで製造されたもののみがシュタインヘーガーを名乗れることになっているのだそうですよ。
ジュニパーベリーを詳しく知りたい方は、以下のページをご覧ください。
シュタインヘーガーの楽しい飲み方
シュタインヘーガーにはその味と風味を、より美味しく楽しく味わうための飲み方があります。紹介していきますね。
ドイツでは食前酒として楽しむ
ドイツではビールの前にシュタインヘーガーをショットでグイっと1杯なのだとか。これには理由があるんです。
ジュニパーベリーには、利尿・消化を促す作用が期待できるんですね。そのため食前にシュタインヘーガーを飲むことで、胃腸の働きをよくするという目的があります。
シュタインヘーガーは食前酒に飲むのがドイツ流。
「はじめの1杯はビール!」という方はいませんか?
確かにドイツはビールも有名ですが、ちゃんと目的があって食前酒にシュタインヘーガーを選んでいるんですね。夏場の胃腸の調子がイマイチ…というときに試してみたい飲み方です。
甘味を生かしたストレートやロック
とにかくシュタインヘーガーを楽しむなら、ストレートやロックがおすすめです。
これはシュタインヘーガーが、通常のジンより甘く香りが控えめだから。冷凍庫でキンキンに冷やすとスルスルと飲めてしまいますよ。
ちなみに、アルコール度数が高いお酒は冷凍庫に入れても凍りません。トロっとした感じになりますが、冷たければ冷たいほど飲みやすくなります。
ドライ・ジンを飲みなれた人なら「これがジンなの?」というくらい、甘く癖のない風味が楽しめます。シュタインヘーガーそのものの良さを感じられる飲み方です。
風味を感じてもらいのでジントニックが最高
シュタインヘーガーの風味を楽しむなら、ジントニックがおすすめです。
シュタインヘーガーは、ジン独特のジュニパーベリーの風味は控えめ。ふんわり甘く穏やかな香りが魅力です。
あまりにクセがないため香りが強いものと合わせてカクテルにしてしまうと、シュタインヘーガーの良さも感じにくくなってしまいます。
シンプルにトニックウォーターと合わせることで、生のジュニパーベリーを使った風味を最大限に楽しめますよ。
グラスに氷とシュタインヘーガーを注いだら、トニックウォーターで割るだけ。マドラーで軽く混ぜます。
穏やかなジュニパーベリーの風味を楽しむとっておきの1杯になります。夏場のスッキリ飲みたいときにもぴったりですよ。
ジントニックの詳しい作り方はこちらのページをご覧ください。
ジン初心者の方はジンジャエール割り
ジンはあまり飲んだことがないという方には、ジンジャーエール割りがおすすめ。
甘口のシュタインヘーガーとジンジャーエールの甘さがマッチしてとっても飲みやすい1杯になります。
アルコールの風味もジンジャーの香りが穏やかにしてくれますよ。炭酸のシュワシュワ感もさわやかにいただけるポイントです。
氷を入れたグラスにシュタインヘーガーを注ぎ、好きなだけジンジャーエールを注ぎましょう。お好みで割合を調節してみてください。
シュタインヘーガーとジンジャーエールを混ぜるときは、氷を軽く上下にする程度でOK!あまり混ぜてしまうと、炭酸が抜けてしまうのでご注意を。
ドイツのおすすめジンの選び方
ドイツのジンにはさまざまなブランドがあります。シュタインヘーガーも含めておすすめなものを選びました。
ぜひ、お気に入りの1本を探してみてくださいね。
生産地 | ドイツ | 甘辛度 | やや甘口 |
タイプ | シュタインヘーガー | 味わい | やや淡麗 |
原料 | ジュニパーベリー、ハーブ、スパイス等 | 香り | やや華やか |
おすすめの飲み方 | ジントニック、ジンジャエール割り | 相性のいい料理 | トマトソース系ピザ、煮込みハンバーグ |
1863年に創業したシュリヒテ社の自信作です。それもそのはず、1776年に完成した伝統的なシュタインヘーガーのレシピを忠実に守って製造されています。
シュリヒテ シュタインヘーガーは、甘すぎず辛すぎない絶妙な味わいが魅力です。香りは甘くクリームやチョコレートのようとも例えられています。
どんな風味がするのか楽しみですね。これは自分の口で確かめてみる価値ありです!
ボトルには、いかにもシュタインヘーガーと思わせる伝統的な陶器が使われています。プレゼントや手土産にもいいかも。
もちろん自宅のお酒の棚に置いておいてもカッコいい。並べたお酒の瓶の中にあっても存在感を放つ1本です。
生産地 | ドイツ | 甘辛度 | やや甘口 |
タイプ | シュタインヘーガー | 味わい | やや淡麗 |
原料 | ジュニパーベリー等 | 香り | やや穏やか |
おすすめの飲み方 | ジンライム、オレンジブロッサム | 相性のいい料理 | 生ハムサラダ、サンドイッチ |
「ハイト シンケンヘーガー」はハイト社によって製造されているシュタインヘーガー。シンケンとは、ドイツ語でハムを意味します。
ドイツはハムやソーセージといった肉製品も有名ですよね。名前のとおり、ハムなどとも相性の良いシュタインヘーガーなんです。
自宅で生ハムやソーセージをおつまみに飲むといいかもしれませんね。ラベルにもシンケンヘーガーとハム、黒パンがデザインされていて、ドイツの食文化を感じさせます。
味わいは「クセがなくマイルドで美味しい」という人がいれば、「まるでウォッカみたい。スッキリ飲める!」という人もいるようです。
ハイト社は、シュタインハーゲンから北のハーゼルンネという街にある会社です。伝統技術を守りつつ、先進技術も取り入れて現代的なリキュールも製造しているのだそうですよ。
生産地 | ドイツ | 甘辛度 | やや甘口 |
タイプ | ドライ・ジン | 味わい | やや芳醇 |
原料 | ジュニパーベリー等47種類のボタニカル | 香り | やや華やか |
おすすめの飲み方 | マティーニ、ギムレット | 相性のいい料理 | ローストビーフ、餃子 |
47種類のボタニカルをふんだんに使い、香りが豊かで味わい深さが特徴のドライ・ジンです。
香りでいえば柑橘系や花の香りを最初に感じ、その後コショウやハーブの香りが楽しめます。味わいはドライン・ジンの中でも複雑な味わいが楽しめます。
ブラックフォレストで収穫したクランベリー、エルダーフラワーなど原材料の3分の1が地元のものを利用します。また、まろやかな湧き水が使用され、古い陶器で3か月熟成させています。さすがドイツのクラフトジン会社らしく貴重な1本に仕上げています。
特にジンには珍しいクランベリーがキーフレーバーになるので、ジン好きの方には好奇心旺盛に味わってほしい逸品です。
生産地 | ドイツ | 甘辛度 | やや甘口 |
タイプ | ドライ・ジン | 味わい | やや芳醇 |
原料 | コリアンダー、アーモンド等32種類のボタニカル | 香り | やや華やか |
おすすめの飲み方 | ストレート、ロック、炭酸割り | 相性のいい料理 | 塩ちゃんこ鍋、魚貝類のカルパッチョ |
「フェルディナンズ ザール ドライジン」は、モーゼル地方にある1824年創業のアバディス蒸留所が製造するドライジン。他にはないこだわりをもったクラフトジンです。
アバディス蒸留所のあるモーゼル地方は、世界的な高級白ワインの産地として知られています。
そしてなんとこのフェルディナンズ ザール ドライジンには、蒸留後に高級白ワインが加えられているんです!
加えられる白ワインは、甘口の白ワイン用のブドウ(リースリング)を使用したシュペトレーゼ(一般的なドイツワインより高価で甘味のつよいもの)なんです。
ジンにしては甘く、甘口の白ワインを感じさせる味わい、フルーティーとフローラルが混ざった華やかな香りは一般的なジンとは全く違う印象を受けますよ。ストレートがおすすめです。
ジークフリート ドライ・ジン
¥4,950
(2022年8月24日での価格)
生産地 | ドイツ | 甘辛度 | やや辛口 |
タイプ | ドライ・ジン | 味わい | やや淡麗 |
原料 | 18種類のボタニカル | 香り | やや華やか |
おすすめの飲み方 | ジンフィズ、マティーニ | 相性のいい料理 | 鶏肉とナスの炒め物、グラタン |
ジークフリートとは、ドイツの物語である『ニーベルゲンの歌』の主人公の男性の名前になります。
18種類のボタニカルを使用しており、豊かな花と柑橘の香りが魅力です。瓶を開けた瞬間から香るさわやかな柑橘の香りは「これを選んでよかった」と思う人も多いのだとか。
力強い香り高さを感じますが、人工的な香料や添加物は一切不使用。良質な原材料を使用し手工業で造られているため、生産数はかなり少ないプレミアムなジンです。
公式HPには「アルコール41%、情熱100%」とあります。まさに職人のこだわりなんですね。
生産地 | ドイツ | 甘辛度 | やや辛口 |
タイプ | ドライ・ジン | 味わい | やや淡麗 |
原料 | ジュニパーベリー、レモンピール等 | 香り | やや穏やか |
おすすめの飲み方 | ジントニック、ピンクレディ | 相性のいい料理 | 鶏肉となすのトマト煮、ロールキャベツ |
ドルンカートは、小麦由来のスピリッツにジュニパーベリー、レモンピールを合わせたシンプルさが魅力です。
銅製の特別な蒸留器で3回蒸留しているため、トゲの無いまろやかな口当たりでありながらドライな味わいも楽しめるのが美味しさの秘訣でもあります。
まさにジンの王道といった感じでしょうか。ドルンカートはクラシカルなカクテルによく似合うのだそう。
ロックやトニックウォーターで割ってシンプルに飲むのもよし、カクテルにするのもおすすめです。
まとめ
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ジンはジンでもドイツのジンは、オランダやイギリスのジンとはまた違った方法で作られています。だから違った味わいになる…ジンは奥深さが面白いお酒ですね。
世界中のジンを試してみたくなります。
ちなみにシュタインヘーガーの故郷であるシュタインハーゲンの歴史博物館の屋根には、高さ5mのシュタインヘーガーのボトルが建っているのだそうですよ。
これは街のシンボルなのだとか。シュタインヘーガーを飲みながら、街のことを調べてみるのも楽しそうですね。
ハムやソーセージと合わせたら、ドイツ旅行の気分を味わえるかもしれません。シュタインヘーガーを、ぜひお試しください。