芋焼酎に比べてスッキリとクセがなく飲みやすい麦焼酎は、これから焼酎を始めたいという人にぴったりのお酒です。ロックや水割り、炭酸割りをはじめ、烏龍茶と割ったウーロンハイや緑茶と割った緑茶ハイなど、さまざまな飲み方で楽しめます。
今回は、当店おすすめの麦焼酎を7本ピックアップしました。麦焼酎は、日本産の蒸留酒文化を引っ張てきました。ぜひ、この記事を参考にして、あなたに合った麦焼酎を見つけてみてくださいね!
目次
この記事のおすすめ商品ランキング
銀の水 25度(佐藤焼酎製造場)
宮崎県延岡市にある佐藤焼酎製造場は、1905年に創業した100年以上の歴史ある酒蔵です。
特蒸泰明 25度(藤居醸造)
大分県南部の自然豊かな豊後大野市で、完全手造りにこだわった焼酎を製造しています。
けいこうとなるも 25度(ゑびす酒造)
福岡県産の大麦のみを原料とした完全無添加の日本産麦焼酎。常圧蒸留後、3年間熟成。
麦焼酎の選び方
芋焼酎や米焼酎にくらべて口当たりがマイルド。
だから、料理との相性もよく人気があります。
麦焼酎とは、日本産・外国産の麦を原料にした日本製の蒸留酒のことです。他の焼酎と比べて口当たりがなめらかで、飲みやすいのが特徴です。
スッキリとキレの良い味わいは、焼酎初心者の方でも抵抗なく楽しめます。アルコール度数はやや高めの20〜25度で、香りにクセがなく割材としてもおすすめです。
それでは、麦焼酎の選び方のポイントをお伝えしていきますね。いろいろな選び方がありますが、特に大事なポイントを2つ紹介していきます。
これを知っていると麦焼酎の選択肢がグンと広がりますので楽しみにしてください!
①蒸留方法の違いを知る
ひとつめは、蒸留方法の違いです。焼酎はお酒のもととなるモロミを蒸留して水蒸気になったものを冷却してお酒をつくります。その最初にできあがったものを原酒といいます。
アルコール度数は、40度前後で非常に強いお酒です。これにお水を加えて、およそ25度の焼酎にできあがるといったわけです。
この原酒になるための蒸留方法に常圧蒸留と減圧蒸留の方法があります。通常、麦焼酎は常圧蒸留で造られていることが多いですね。理由は穀物本来の成分が味や香りにでやすいからです。
蒸留方法の違いは
常圧蒸留:通常の気圧で70度以上の温度で沸騰させ蒸留
減圧蒸留:蒸留器の圧力下げて50度ぐらいの温度で沸騰させるて蒸留
この方法が違うことで下記のような特長がポイントになります。
蒸留方法 | 特長 |
常圧蒸留 | 重厚感がある。原料の個性や風味がでやすい。いい意味で高温で沸騰させるために様々な成分が抽出されるから。 |
減圧蒸留 | 爽快感がある。ソフトな香りですっきりな味わい。低温で蒸留させるので、雑味が少なく淡麗に仕上がるから。 |
つまり、常圧蒸留の焼酎は、「麦っぽい」「芋っぽい」「米っぽい」と言われたりするんですね。反対に減圧蒸留の焼酎は、「飲みやすい」「軽快」「すっきり」が好きな方には人気になります。
このあたりで、好みが分かれるところではないでしょうか。麦焼酎を選ぶときは是非参考にしてください。
②貯蔵方法の違いを知る
蒸留方法の違いで、個性が変わることはわかっていただけたかと思いますが、麦焼酎には、もうひとつ大きなポイントがあります。
それは、貯蔵容器の違いです。先ほどの出来上がった原酒を酒蔵の方針によって貯蔵容器を選択します。
貯蔵容器には、主に3つがあると覚えといてくださいね。
- ステンレス容器
- かめ壺
- 樽
ステンレス容器とは金属の一種の製品ですよね。ということは、金属なので無味無臭が原則です。
次にかめ壺は土質でできた容器になります。陶器の容器になるので、よくかめ壺で貯蔵した焼酎は味がまろやかになるといわれたりします。
続いて樽ですが、これはウイスキー樽などの容器に原酒をいれて熟成させます。なので味がウイスキーのように茶褐色になります。味はウイスキーのような甘味がでるのが特長になります。
つまり、焼酎本来の味にプラスして容器特有の風味や味の変化が容器によって出てくるということです。
容器の種類 | 味の特長 | 熟成 |
ステンレス | 原酒本来の味 | 蒸留して3週間から |
かめ壺 | まろやかさプラス | 数か月から数年、場合によっては5年、10年 |
木樽 | ウイスキーのような甘味 |
数か月から数年、場合によっては5年、10年 |
麦焼酎の選び方には、いろいろありますが、私のおすすめは、この2つのポイントで選んで飲んでみることです。そうすると自分の好みの味が分かるようになります。
是非、あなたの選び方のポイントにしてください。
それでは、おすすめの麦焼酎を紹介していきますね。
特蒸泰明 25度(藤居醸造)
1929年創業の藤居醸造では、大分県南部の自然豊かな豊後大野市で、完全手造りにこだわった焼酎を製造しています。「変化の激しい今だからこそ、焼酎の質には徹底してこだわる。」という強い思いのもと、ラベル貼りや瓶詰めに至るまで、全ての工程を人の手で行う徹底ぶり。職人の熱い想いと経験がしっかりと焼酎造りに活かされている酒蔵です。
「特蒸泰明25度」は、常圧蒸留で造られています。だから麦焼酎の中でも重量感のある飲みごたえが特徴の麦焼酎です。麦本来の芳醇で濃厚な香ばしさとスモーキーな香りが漂い、口の中で存在感を放ちます。そのまま飲むのもよし、水割りでも、お湯割りでも麦の香ばしい香りを楽しめる麦焼酎です。
(4.4 / 5) [お酒のソムリエ編集部評]\麦の香りと重厚感の飲み口/
トヨノカゼ 25度(藤居醸造)
「トヨノカゼ」は、先ほどの藤居醸造さんが造るセカンドブランドになります。この焼酎のこだわりは、原料の麦です。地元の大分県豊後大野市千歳町でとれる麦を使います。
藤居さんが地元農家と協力して、トヨノカゼという品種を生育したんですね。そしてその地元麦を利用して地元酒蔵で造った100%の日本産麦焼酎ができあがったわけです。
こちらも当然ですが常圧蒸留で造られています。泰明同様重量感のある飲みごたえが特徴の麦焼酎ですが、泰明と違ったトヨノカゼの香りを感じてほしいですね。
飲み方は、ソーダ割りやお湯割りがトヨノカゼの香りを楽しめるベストな飲み方なので是非一度試してください!藤居醸造さんの酒蔵紹介ページはコチラをご覧からどうぞ。
(4.3 / 5) [お酒のソムリエ編集部評]\大分県豊後大野市千歳町でとれる麦/
銀の水 25度(佐藤焼酎製造場)
宮崎県延岡市にある佐藤焼酎製造場は、1905年に創業した100年以上の歴史ある酒蔵です。世間の流行に惑わされることなく、職人たちの高い技術と意識によって完成した焼酎は、世界に誇るべきもの。
れまで、日本産の麦から生まれた「天の刻印」や二条大麦を100%使用した「銀の水」など、多くの人々に愛される焼酎を生み出してきました。佐藤焼酎製造場の詳しい記事はコチラをご覧ください。
この焼酎の蒸留方法は減圧蒸留になります。なのでキレがよくスッキリとした味わいの「銀の水 25度」。滑らかな口当たりで、上品な麦の甘みが口の中に広がります。何度飲んでも飽きのこない味わいで、日常酒としてもおすすめです。冷やして飲めば、さらに爽やかな清涼感を楽しめます。
(4.6 / 5) [お酒のソムリエ編集部評]\透明感のあるスッキリとした味わい/
けいこうとなるも 25度(ゑびす酒造)
「貯蔵・熟成」にこだわった焼酎を数多く手がけるゑびす酒造は、1885年に福岡県中南部に位置する朝倉市で創業しました。伝統の製法を守りながらも、新しいことへのチャレンジを怠らずに、高品質な焼酎造りに取り組んでいます。
「けいこうとなるも 25度」は、福岡県産の大麦のみを原料とした完全無添加の日本産麦焼酎。常圧蒸留後、3年間熟成されたことで、大麦のまろやかで香ばしい味わいがさらに引き立ちます。麦の香りが立ち上るお湯割りで飲むのがおすすめ。
(4.2 / 5) [お酒のソムリエ編集部評]\福岡県朝倉からの麦焼酎/
らんびき 25度(ゑびす酒造)
こちらも先ほど紹介したゑびす酒造さんのお酒になります。何が違うかといえば「貯蔵・熟成」にこだわった焼酎ということになります。
つまり、貯蔵は樽容器を使った樽熟成になります。当時は焼酎を樽熟成させる技術がなく、昭和30年代から試行錯誤の中、今の熟成方法を確立していったのです。
「らんびき 25度」は、6年間樽の中で熟成されています。なので味わいは「けいこうとなるも」と真逆のまろやかさが特長になります。ウイスキーのような、色が少し黄金色を帯びた焼酎にできあがっています。
麦っぽい焼酎が苦手な方は、樽熟成の麦焼酎なら飲みやすいと感じると思います。ウイスキーのハイボールが好きな方は、このタイプの麦焼酎は絶対におすすめになります。
(4.3 / 5) [お酒のソムリエ編集部評]\ウイスキーのような貯蔵麦焼酎/
閻魔 25度(老松酒造)
大分県日田地方に蔵を構える老松酒造は、江戸時代中期の1789年に創業しました。「世界が『あっ』という焼酎をつくる。」というコンセプトのもと、大分県の豊かな自然の恵みを活かした焼酎造りを行っています。
職人たちの樽への情熱と麹へのこだわりが高品質な焼酎を生み出し、さらに個性あふれる焼酎を追求し続けている酒蔵です。
麦焼酎の「閻魔」シリーズは、老松酒造の代表銘柄として多くの人々に愛されている焼酎です。当店がおすすめするのは「閻魔 25度」。赤いラベルが施されていることから「赤閻魔」としても親しまれています。
ホワイトオークの樽容器で熟成された焼酎は、透明感がありながらもまろやかな味わいが特徴。モンドセレクションでは9年連続で最高金賞を受賞した、こだわりの一品です。
(4.2 / 5) [お酒のソムリエ編集部評]\ウイスキー樽で貯蔵した麦焼酎/
空海 25度(菊水酒造)
高知県に蔵を構える菊水酒造は、焼酎だけではなく、日本酒やリキュールなど幅広い酒類を手がける酒蔵です。中でも「女性による女性のためのお酒づくりプロジェクト」では、お酒が苦手な方も好きな方も、皆が本当に楽しめるお酒を追求したお酒造りを行っています。
「空海 25度」は、世界で初めて海洋深層水を使用した麦焼酎です。土佐室戸沖2,650mより取水した海洋深層水は、さまざまな元素がバランスよく保たれ、実はお酒造りに最適。まろやかで伸びやかな口当たりで、これまで味わったことのない透明感のある味わいを楽しめます。
(4.1 / 5) [お酒のソムリエ編集部評]\高知県の海洋深層水を使用/
麦焼酎の呑み方・楽しみ方
スッキリとクリアな味わいが特徴の麦焼酎は、氷を入れて冷やしたロックで飲むのはもちろんのこと、水割り、炭酸割り、お湯割りなどさまざまな飲み方で楽しめます。
中でもおすすめは、炭酸で割った炭酸ハイボール。麦のスッキリとした味わいがシュワシュワとした炭酸で弾け、口の中をさっぱりとしてくれる効果も。食中酒としても最適で、どんな料理とも相性抜群です。
他にも、烏龍茶で割ったウーロンハイや緑茶で割った緑茶ハイなどもおすすめ。使用する麦焼酎によって、個性の違う味わいを楽しめますよ。
まとめ
麦焼酎は、飲みやすいとよく言われます。理由としては、原料の麦本来の香りが米や芋などに比べると穏やかなため多くの人に受け入れやすいということです。
また、常圧蒸留と減圧蒸留によってさらに重厚感と爽快感にタイプが分かれることもご理解してもらえたと思います。
そして、貯蔵する容器にプラスアルファのまろやかさや甘味や複雑性が増すことも知っていただけたように感じます。
このポイントを抑えつつもあなた好みの焼酎探しのお役に立てればといつも編集部一同思います。